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ストーリー BITTERSWEET FOOLS
"A story about a little bird, who's looking for herself."
STORY
01
芸術と歴史に彩られた街、フィレンツェ。
イタリア中部に位置するこの大都市で、3人は共同生活をしていた。思慮深く物静かな青年パレルモ、無愛想な元警官の男エリチェ、そして面倒見がよく仕切り役でもある若い女性シエナ。
家族でも親戚でもない彼ら3人は、この街である仕事をして生計を立てていた。その“仕事”とは、ある組織から依頼される諜報活動。彼らは、組織のリーダーであるニコラという人物の下、危険を伴う任務に従事していた。
それぞれの名前も、イタリアの各都市から取った偽名である。
そんな3人の暮らしの中に、レーニエという4番目の同居人が加わったのは最近のことだ。
「自分の知らない、外の世界が見てみたい」そんな思いを抱き、ほんの暫くの間だけ、というつもりで、ある日故郷を飛び出した彼女。しかし、世間知らずな女の子のこと。各地を転々と見て回るうち、すぐに精魂尽きてフィレンツェの教会で倒れてしまう。
そんなレーニエを偶然助けることになったのが、現在の同居人・パレルモであった。これをきっかけとして、この4人での共同生活が始まったのである。
02
一方、フィレンツェで暮らすレーニエを探す者がいた。彼女の名はフランチェスカ。レーニエの親友である女の子だ。
ある日突然、“外の世界”に憧れて故郷を飛び出した親友に対し、彼女の方はむしろ、外の世界とは世俗的で軽蔑すべき場所、という考えを持っていた。

そんな彼女としては、親友の行動は理解しがたい危険なものに思え、軽率に飛び出していったレーニエを探し出して連れ戻さなければ、と彼女自身も親友と同じ世界へと旅立ったのだった。案内役にセスという名の青年を連れて。
03
BITTERSWEET FOOLS
そうしてレーニエとフランチェスカの2人が辿り着いた場所、フィレンツェ。そこには、アランという若き殺し屋がいた。
かつては、マフィアの一員として抗争の日々を送っていた彼。しかしある出来事を境に姿を消し、現在はこの街の片隅で、ひっそりと暮らしていた。だが、彼のそんな生活は、マフィア幹部の孫娘であるティを預かった時、ひとつの変化を迎えることになる。

もっとも、その変化は、彼がかつての同朋・セスに出会ってからのそれと比べれば、ほんの小さなものに過ぎないのだが。

パレルモと暮らすうちに段々と彼に惹かれ、この場所を離れたくない、という気持ちが芽生え始めるレーニエ。

セスと共に彼女を探し、連れ戻そうとするフランチェスカ。
そしてセスの旧友アランと、彼に預けられているマフィア幹部の孫娘ティ。
彼らを中心として、様々な人生が交錯し、物語は大きな展開を迎えようとしていた。

・・・このフィレンツェという街を舞台として。
BITTERSWEET FOOLS
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